反戦ツワーで横須賀軍港と貝山地下壕めぐり

 8月20日「憲法を生かす会関東連絡会」共催で行われた第10回かながわ反戦ツアーに参加した。
 関東各地の生かす会から約60名が集まり、「かながわ平和憲法を守る会」の仲間から基地についてのビデオ「基地と住民との70年 1936〜2005年 米軍再編と神奈川の基地」を見ながら講演して頂いたあと、三笠公園から船に乗り米軍と海上自衛隊の基地を海から見学だ。
 ここでは基地も観光資源。許可を得た軍港めぐりの遊覧船が出ていて約1時間のコースだ。陸上からは壁やフェンスで見えないところも海からでは丸見えである。近づくと米軍の小型監視船が一定の距離を保ちパトロールしている。
 これが米海軍第7艦隊の軍港だ。指揮艦はブルーリッジ、空母はキティホーク。それに巡洋艦や駆逐艦、潜水艦などが一隊を組み母港としている。その隣りに海上自衛隊のイージス艦などが泊まってる。遠くに見える米軍住宅は市営住宅の2倍の床面積を持っているのだと反基地運動の随行者が説明してくれた。
 全ては日本の税金で建設されている。ついでに説明として「米軍兵士1人当たり年間1,400万円を日本が負担している。さらに海上自衛隊のイージス艦も米国軍需産業から買ったもの。不景気なこの時代、莫大な思いやり予算を拠出してくれ、戦争のない平和な日本は、米軍にとって最良の地。出て行かない理由のひとつ」と語る。
 空母キティホークはいなかったが、軍港めぐり最後の段階で遠く東京湾から入港してくるのを見ることができた。ヘリコプターが先導する形でゆっくりと近づいてきた。
 横須賀港に浮かぶ猿島は現在海水浴客でにぎわっている。そのそばを通って米艦船が出入りしているのだ。また、米軍施設内で鉛や水銀などの重金属汚染が見つかっているという。環境基準の数百倍という汚染だそうだ。その近くで海水浴をしている市民はどれだけそのことを知っているのだろうか。
 下船後、横須賀から追浜まで電車で移動。
 横須賀市市会議員の原田章弘さんの案内で貝山地下壕を見学。
 アジア太平洋戦争の末期、本土決戦に備え、つるはしとスコップだけで掘られた地下壕は、すべて朝鮮人による強制労働で作られたいわれ長さ2Kmにわたる。壕の中は光の入らない闇の迷路で、懐中電灯と案内者がいなければ一歩も進めない。
 平和と戦争が同居する町、横須賀。いま、ここを選挙区とする小泉総理によって解散総選挙が始まろうとしている。郵政民営化の影に憲法や民主主義、暮らしの諸問題が隠されてはならない。
                              (参加集から抜粋)
   
 米軍の軍艦  海上自衛隊の自衛艦
   
 日本の思いやり予算で建設された米軍宿舎
 壕の前で説明する原田章弘さん

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